クリスマスマーケット(ドイツ語ではWeihnachtsmarkt/ヴァイナハツマルクト)を歩いていると、あちこちの屋代から、いい匂いが漂ってきます。燻りアーモンドのお店、クレープ屋さん、ワッフル屋さん…そのどの店も使っている香辛料の一つがシナモンです。
シナモンはクリスマスの時期にはかかせない香辛料の一つ!
まさにクリスマスを代表するような香辛料ですが、好きな人は通年通して使うスパイスと言えますね。僕にとっては秋から冬にかけて使うイメージです。まさに今この時期にかかせないスパイスであるシナモンについて、今回はまとめていきます!
<結論:シナモン>
ドイツの冬にはかかせない基本の香辛料のひとつ!
シナモンとは?
シナモンはクスノキ科の常緑樹、日本語では日桂と言われる植物の樹皮からできています。
最も古くから知られている香辛料のひとつで、かつて大航海時代にコロンブスやバスコ・ダ・ガマが、インドへの海路を求めて出発した理由のひとつでもある、というのは有名なお話ですよね。
香辛料は当時、防腐剤として使われるなど、とても貴重で高価なものでした。そのスパイスを求めてポルトガルやスぺインを筆頭に、ヨーロッパでは香辛料の争奪・開拓が始まりました。
使用方法は多岐にわたりますが、ヨーロッパでは主にお菓子、デザート、パンやホットワインなどに用いられます。
一方インドでは食事に用いられ、カレーに使用したり、肉料理、米を使った料理によく使われます。
セイロンシナモンとカシアシナモン
流通しているシナモンは実は2種類あります。セイロンシナモンとカシアシナモンです。
昔ポルトガル人がスリランカのセイロン島を征服した際にシナモンを発見した、と言われています。その後オランダ人が権力を握り、シナモンに関して販売の権利を独占しました。例えば自分の庭でシナモンの木を栽培するのも、当時は死刑に値する罪に問われていたそうです。
やがてイギリスがこの島を制圧すると、オランダはシナモンの栽培をインドネシアに移しました。これにより現在販売されている2種類のシナモン、セイロンシナモンとカシアシナモンが生まれた、といわれています。
どちらの種類も作り方は同じで、まだ若木の枝を落とし、皮を剥いて、樹皮をはがして乾燥させます。この乾燥の工程で、丸まって典型的なシナモンの形になります。
もともとはインドとセイロン島で栽培されていましたが、現在ではそのほかの地域でも栽培されています。特に中国産やベトナム産が多いです。
ドイツで売られているものの多くはカシアシナモンです。
セイロンシナモンもありますが、お値段はカシアよりも少し高いです。
カシアシナモンの方が色が濃く、風味も強く感じられます。
セイロンシナモンは色が明るく、マイルドで少し甘味があります。
言葉の意味
ドイツ語でシナモンはZimt(ツィムト)といいます。パウダー状のものはZimtpulver(ツィムトプルバー)、シナモンスティックはZimtstange(ツィムトシュタンゲ)です。どちらもスーパーで普通に手に入ります。
使用方法
シナモンは大体、パウダー状かスティックです。
コンポートを作ったり、煮たり、漬ける場合はスティック状のものを使います。
生地に練りこんだり、フィリングを作る場合はパウダーを使います。
効果
シナモンには胃を落ち着かせ、リラックスさせる効果があります。消化にもいいようで、重いものを食べたときにはデザートにシナモンの効いたものもいいかもしれません。
コレストロール値を下げる効果があり、殺菌作用もあるので風邪の予防にも役立ちます。
しかし、シナモンを大量に一度に摂取するのは、健康的にあまりよくありません。クマリンという成分が含まれていて、これは肝障害を引き起こす可能性があります。このクマリンはカシアシナモンに多く含まれていて、セイロンシナモンはごくわずかです。もしクマリンが気になるようだったら、積極的にセイロンシナモンを使用するようにしましょう。
このクマリンは妊婦さんにもよくないので、あまり大量に摂取せず、もしもの場合はお医者さんに相談するなどして、気を付けてください。
まとめ
シナモンを少し入れるだけで、作ったケーキやデザートはクリスマスっぽくなります。この時期はどのパン屋さんやお菓子屋さんでもシナモンはかかすことのできないスパイスです。
ぼくのYoutubeにもシナモンを使用したレシピがたくさんあるので、ぜひ一度覗いてみてください!
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