
昔5つ星ホテルでパティシエとして働いていた時、アフターヌーンティーでおかわりをする人が多かった大好評のスコーンレシピを、自宅で作りやすいように少し改良した作り方でご紹介します!
ポイントを抑えると、綺麗な割れ目ができ、外はサクッと、中は柔らかい本格的なスコーンが楽しめます。
ぜひご自宅でアフターヌーンティーをスコーンと一緒にお楽しみください!
<スコーンを作る際のポイント>
- バターや卵などの水分は冷やして入れています。生地の温度が上がりすぎないようにしましょう。
- スコーンのさっくりした食感を出すために、こねすぎないでください。必要なグルテンは生地を伸ばした時などに作られるので大丈夫です。
- 生地を型で抜くときは小麦粉を予め型につけて、くっつかないように型抜きしましょう。焼いた後、側面が綺麗に見えるためのひと手間です。
スコーンとは?
スコーンはイギリス発祥の焼き菓子で、アフターヌーンティーの定番として、クロテッドクリームやジャムと一緒に提供されるのが一般的です。
外はカリッ、中はしっとり、ホロッとしているのが特徴です。パン生地ではないので、イーストを使用しません。なので発酵が苦手という方にもおすすめです!
こちらのレシピもイギリス発祥です。是合わせてご覧ください!
スコーンの種類
大きく分けて2種類のスコーンがあります。
- ブリティッシュスコーン
- 形は丸か四角は多い
- ふんわり軽めの食感で、ほんのり甘い。
- クロテッドクリー厶やジャムをつけて食べる
- 今回ご紹介するのはこのタイプ
- アメリカンスコーン
- しっかりと甘いので、クリームやジャムはつけないで食べれる
- 形は三角が主流
スコーンの歴史
スコーンの起源はスコットランドにあると言われています。現在とは違い、大麦粉やオート粉を使用し、鉄板やフライパンで焼いたパンだったと言われていました。
16世紀にはすでに文献でスコーンという名前が登場し、19世紀、ベーキングパウダーやオーブンの普及により、スコーンのレシピに革命が起き、今のようなサクサクふわふわのスコーンが生まれたようです。
同じく19世紀にヴィクトリア女王の時代に、アフターヌーンティーがイギリス全土で普及し、紅茶と一緒に提供される、アフターヌーンティーの定番菓子になったと言われています。
スコーンの語源
スコーンの語源には諸説ありますが、スコットランドのスコーン宮殿からではないかと言われています。
スコーン宮殿は、スコットランド王の戴冠式が行われていた歴史ある場所です。
戴冠式に使用された椅子の礎石、通称スコーンの石(The Stone of Scone)が由来ではないかと言われています。
その他の説にも、オランダ語やゲール語(スコットランドの古語)から生まれた可能性もあるそうです。
クロテッドクリームとは?
クロテッドクリームはイギリスのアフターヌーンティーで出されるスコーンには欠かせないものですね。Clotとは”塊”という意味の言葉です。
脂肪分の高い牛乳を煮詰めて一晩寝かせ、表面で凝固した乳脂肪分を集めて作られています。クリームを作る際に、成分が上昇して表面が塊のようになことが、名前の由来となっています。
バターや生クリームと比べられることが多いですが、脂肪分は60%ほどで、バターよりも少なく、生クリームよりも多い、ちょうど中間に位置していますね。
バターほどこってりしてないですが、生クリームよりもコクを感じる味です。
ちなみにクロテッドクリームは開封してしまうと、早く悪くなってしまうので、早く消費してしまいましょう。冷凍保存もできません。
レシピ動画
Youtube<motomone baking>にてレシピ動画を公開しています。ぜひご参考くだい。
皆さまのコメント、ご質問、レシピのリクエスト、チャンネル登録、お待ちしております。
スコーンの作り方
ここからは、僕が5つ星ホテルで作っていたレシピを、家庭でも作れるように改良したレシピご紹介します!

おかげさまでたくさんのつくれぽメッセージをいただいています。たくさんの方にこのレシピを気に入っていただき、とても嬉しいです!ありがとうございます
材料
45g | 無塩バター |
210g | 薄力粉※① |
小さじ2(7g) | ベーキングパウダー |
15g | グラニュー糖/砂糖 |
ふたつまみ | 塩 |
1個 | 卵 半分は生地用 残りは生地に塗る用 |
45ml | 牛乳 |
45g | 無糖ヨーグルト |
20g | クランベリー |
適量 | イチゴジャムや クロテッドクリーム※② |
※①薄力粉はMehl405を使用しました。ドイツ在住者はコチラもご参考ください。
※②クロテッドクリームの代わりにマスカルポーネチーズを使用しましたが、こちらもオススメです。泡立てた生クリームでもOK
事前準備
- クランベリーが大きすぎる場合は、事前に細かく刻んでおく
- 型抜きはΦ6㎝丸型を使用しましたが、自宅にあるお好みの型を使ってOKです
作り方
- 無塩バターを小さく切り、30分ほど冷蔵庫で冷やす
- 薄力粉をこしてボウルに入れる
- グラニュー糖/砂糖、塩、ベーキングパウダーを入れ、泡立て器で混ぜる
- 卵をかきまぜ、半分のみ使用
卵、牛乳、無糖ヨーグルトをボウルなどに入れスプーンなどで混ぜたら、使用するまで冷蔵庫で保存 - 粉類が入ったボウルに冷たいバターを加える
こねないようバターをすりつぶすようにして、手で混ぜ合わせる


バターが混ざり、粉状になったらOK!
- 冷やしておいた卵など混ぜたものを加え、さらに手で混ぜ、粉っぽさが無くなるまで混ぜる

- 量りで重さを確認しながら、生地を半分に分ける
- 片方を麺棒でのばす
- そののばした生地を更に半分に分け、重ねる


- 再び麵棒でのばし、同様に半分に切り、生地を重ねる
- ラップにつつみ、冷蔵庫で15分生地を休める

今回はプレーンとクランベリースコーンのレシピです。次はクランベリースコーンの生地を作っていきます!
- クランベリーが生地全体に混ざるよう、生地と合わせる
もしクランベリーが大きすぎると感じた場合は、事前に細かく刻んでおきましょう

- プレーンスコーンと同じ工程を繰り返す
同様にラップに包み、冷蔵庫で15分生地を休める
- 打ち粉をして麵棒で生地を1.5㎝ほどの厚さに伸ばす
- 型抜きをする

事前にタッパーなどに小麦粉を入れておきます。そして必ず型を予め小麦粉につけてから、型抜きをしましょう!側面が綺麗になります。
スコーンの焼き上がりの際にも、側面が綺麗だと見栄えも良くなります!


- 余った生地を再びまとめ、麵棒でのばし、型抜きをする、という工程を、生地が無くなるまで繰り返す
今回は合計8個のスコーンができました - 事前に天板の上にクッキングシートを敷いておき、スコーンを並べたら、刷毛で余っていた卵を表面にのみ塗る
側面に垂れないよう、気を付けましょう - 170度のオーブンで約15分焼く
完成

割れ目も綺麗な、ふっくらしたスコーンです。クロテッドクリームやマスカルポーネチーズ、生クリームとよく合います。お好きなジャムをたっぷりつけて、お楽しみください!
スコーン作りは、意外と初心者さんでも挑戦しやすいレシピですので、是非お試ししてみてください!
FAQ-よくある質問
Youtubeチャンネル motomone bakingや当ブログに寄せられた質問をまとめてみました。ぜひ参考にしてください!
- Qスコーンが膨らまないのはなぜですか?
- A
生地のコネすぎには注意してください。上のポイントにも書いたように、伸ばして重ねるだけで十分なグルテンが形成されます。
材料の温度も、できるだけ冷たい状態で作るようにしましょう。
ベーキングパウダーの賞味期限もチェックしてみてください。
- Q牛乳、バター代用は可能ですか?
- A
豆乳やマーガリンで代用は可能です。ですが食感や風味には変化が生じます。マーガリンは溶けやすく扱いやすいので注意が必要です。
- Qスコーンはどれくらい日持ちしますか?冷凍は可能?
- A
常温では1日から2日、冷蔵庫に入れておけば4日前後は持つと思います。もし大量に作って、食べきれないなと思ったら、冷凍がおすすめです。その場合は1カ月ほど持ちます。
冷蔵、冷凍した場合は、食べる前に少し温めると、美味しく食べれます。
- Qクランベリーの代わりには何がおすすめですか?
- A
ドライフルーツ、特にレーズンなどは扱いやすくおすすめです。その他にも、ナッツやチョコチップでもOKです。
- Qスコーンが横割れしないのですが…
- A
これにはいろいろな要因がありますが、上記のポイントをしっかり守って作ることで、失敗は少なくなると思います。
オーブンもきちんと予熱するようにしましょう。
コメント
ドイツ在住者です。スコーンが好きでこれまで色々なレシピで作ってみましたが、こちらのレシピが1番でした。まさにこんなスコーンが焼きたかった!というようなレシピでした。レシピをシェアして頂きありがとうございます。