ドイツでメジャーな小麦粉(Weizen)について、こちらでご紹介します。
ドイツでは主食はパン。どのスーパーでも沢山売られています。また街中ではパン屋が日本のコンビニレベルで点在しています。
さらに小麦粉の歴史は古く、奥深い世界であり、種類も数えきれない程たくさんあります。そこでドイツ小麦粉物語と題し、連載することとしました。
今回はスーパーでよく見かけるWeizen Mehl(ヴァイツェンメール)について、詳しくご説明します。
<結論>
Weizen Mehl (ヴァイツェン小麦粉)とは
ドイツの一般的な小麦粉
言葉の意味
Weizen(ヴァイツェン)
小麦という意味です。
Mehl(メール)
小麦粉、粉という意味です。
ドイツでは有名なWeizen Bier(ヴァイツェンビア)があります。直訳は小麦ビールという意味になります。
日本の小麦粉
まずは、薄力粉・中力粉・強力粉の違いについてのおさらいをします。
ドイツ小麦粉物語【番号編】でもご紹介した通り、ドイツではミネラルの含有量の違いから、番号分けして小麦粉を分類しています。
しかし日本の小麦粉は、グルテンの含有量で分類しています。大手製粉会社の日清製粉ホームページを参考にしました。
<日本での小麦粉の分類方法: グルテンが基準>
グルテン含有量が多ければ多いほど強力粉
少なければ少ないほど薄力粉
ドイツのスーパーを訪れると、商品パッケージには“Weizen Mehl(ヴァイツェンメール)”と記載されています。そして前述したように、必ず番号分けされています。
そしてほかの小麦粉の種類として、Dinkel Mehl(ディンケルメール)など多数販売されています。
歴史
小麦とは元をたどると、米やトウモロコシなどの雑穀に分類されます。そして小麦グループの中には、ライ麦、スペルト小麦などの種類があります。
その中の一つが、小麦=ヴァイツェンです。
世界で最も古い雑穀という歴史もあり、およそ一万年前から、7000年前から、と諸説あります。またユーラシア大陸のヨーロッパエリアだけではなく、エジプト周辺でも存在が報告されています。
人間が最初に栽培した穀物・作物としても知られています。
しかし実際に大きな産業になったのは12世紀以降です。この時代に小麦粉を使った白パンブームが起きるまでは、実は大麦が主流でした。
そして現在では世界中でパンが一般的になり、人間が消費する最も重要な作物の一つとされています。
現在の世界小麦生産ランキングです。広い国土を持つ国が上位です。
順位 | 国名 | 生産量(トン) |
---|---|---|
1 | 中華人民共和国(中国) | 1億3,144万500 |
2 | インド | 9,970万 |
3 | ロシア | 7,213万6,149 |
4 | アメリカ合衆国(米国) | 5,128万6,540 |
5 | フランス | 3,579万8,234 |
6 | カナダ | 3,176万9,200 |
7 | パキスタン | 2,507万6,149 |
8 | ウクライナ | 2,465万2,840 |
9 | オーストラリア | 2,094万1,134 |
10 | ドイツ | 2,026万3,500 |
日本 | 76万4,900 |
栄養素
主に炭水化物が6割を占めています。炭水化物は主に糖質と食物繊維によって構成されています。三大栄養素とも呼ばれており、エネルギーの素になる栄養素です。毎日のご飯では欠かせない栄養素ですね。
しかし炭水化物を摂取しすぎてしまうと、肥満や生活習慣病の原因となってしまいます。一方で不足が続くと、体力低下や疲れやすいなどの症状が出てしまいます。
続いてタンパク質、少量の脂肪、ミネラル、ビタミンB、ビタミンE、そしてグルテンが含まれています。
まとめ
今回はドイツの一般的な小麦粉(ヴァイツェン)のご紹介でした。
ドイツでお菓子作りをする際は、Weizen Mehlを選び、作るお菓子の種類に合わせて番号をお選びください。
健康における小麦粉の位置づけについては、ご存知の方も多いかと思いますが、実は様々な議論がなされています。例えばグルテンフリーは、ドイツでは一般的になってきています。
グルテンフリーに関しても、今後ご紹介していきます。
お菓子作りでは小麦粉は必須の材料とも言えますが、現代では小麦粉アレルギーも増えています。また健康志向の観点から、小麦粉を避ける人も増えています。
僕としても小麦粉を使用せず違う粉で代用した美味しいお菓子・パン作りを追求していますので、いずれレシピをご紹介していきますね。
小麦粉に関する質問やお問い合わせなど、お気軽にお問い合わせください。
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