サヴァランとは、バターと卵たっぷりのブリオッシュ生地を、ラム酒などお酒の入ったシロップに浸して食べる、フランス生まれのお菓子です。
僕のYouTubeチャンネルでもご紹介していますが、サントノーレというケーキを作ったパティシエが、このサヴァランも作った、という説もあります。
元々は古くなり乾燥してしまったパンを、お酒に浸して食べてみたら美味しかった、というエピソードが誕生のきっかけのようです。サヴァランはババから派生したお菓子とも言われており、フランスやベルギーではババの方が一般的です。
味は一緒なので、現在では形で名称が分かれているようです。サバランはリング状で、ババはコルク栓の形…と言われているものの、最近はクグロフ型など多様な形があります。
<ポイント>
- 生地は卵とバターの量が多いので、こねにくいです。手ごねで行っていますが、スタンドミキサーやパン用のこねる機械など、機械を使うことをオススメします。
- ラム酒シロップを漬けこんだ後も1日置いた方が、生地になじみ美味しくなります。このように途中一晩冷蔵庫で冷やす工程もあり、手間と時間がかかりますが、本格的な美味しいレシピと作り方をご紹介しました。
- ラム酒は、グランマニエ、キルシュ、コアントローなど違うリキュールでも代用できます。
今回のサヴァランは、フォロワー様からのリクエストレシピでした!とても嬉しいです。是非食べてみたいヨーロッパ菓子や興味のあるドイツパンなど、お気軽にリクエストレシピがありましたら、コメント欄やSNSなどでお知らせください!
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よろしくお願いします!
レシピ動画
Youtube<motomone baking>にてレシピ動画を公開しています。ぜひご参考くだい。
皆さまのコメント、ご質問、レシピのリクエスト、チャンネル登録、お待ちしております。
材料
- 生地作り
50g | 無塩バター |
30g | 強力粉 |
100g | 薄力粉 |
2g | ドライイースト |
2個(100g) | 卵 |
1個(20g) | 卵黄 |
15g | はちみつ |
ひとつまみ | 塩 |
- シロップ
150ml | 水 |
115g | グラニュー糖 |
適量 | レモンの皮 |
適量 | バニラオイル |
30ml | ラム酒 |
- 仕上げ
大さじ2 | アプリコットジャム |
大さじ1 | 水 |
75ml | 生クリーム |
小さじ1/2 | 粉砂糖 |
1/3パック | ザーネシュタイフ (ドイツの生クリームを使用する場合のみ) |
適量 | ラスベリー |
適量 | ブルーベリー |
適量 | ブラックベリー |
適量 | ミント |
※盛り付けとしてベリーの盛り合わせを使用しましたが、イチゴやマスカットなど、旬のフルーツを使うのがオススメです!
- シリコン製サヴァラン型Φ7.2㎝を使用
- 無塩バターを室温に戻しておくか、レンジで温め柔らかくしておく
- あればスケッパー(こねやすくなります)
- 数枚絞り出し袋
生地作り
- ボウルに強力粉、薄力粉、ドライイーストを入れて、泡だて器で混ぜる
- 卵、卵黄、はちみつ、塩を加えて、ゴムベラでよく混ぜる
- 生地の色が黄色くなり、粉っぽさがなくなったら、柔らかくしておいたバターを加える
こねにくいのですが、根気強く混ぜましょう - バターがよく混ざったら、台にのせて、スケッパーを使いながら、すりつぶすようにこねる
引き続きこねにくいので、生地をこねる機械やスタンドミキサーがある方は、機械に頼るのもオススメです!その場合は、約5分こねてください。
- 生地をボウルに入れ布巾をかけ、90分発酵させる
参考…室温23℃湿度42% - 打ち粉をして真上からグーで生地を押しつぶす
- ゴムベラで生地全体をよく混ぜたら、絞り出し袋に入れる
- サヴァラン型に半分くらい入れて、絞り終わりをハサミで切る
今回はサヴァラン型を使用しましたが、お持ちでない方は、似たような大きさのクグロフ型や丸い型でもOKです。
サヴァランといえばリング型ですが、現在はそこまで形も厳密に決まっていないようなので、ご自宅にある似たような型があれば、そちらを使ってみてください!
- 小さめのスプーンなどを水に軽く浸して、表面を平らにするように調整する
- 布巾をかけて約45分発酵
- オーブンで約15分焼く
- 焼いた後はケーキクーラーに置き、粗熱を取る
- 粗熱が取れたら、サヴァランの底になる部分が平らになり直立するよう、底の部分を水平に切り落とす
切り落とした部分は使用しないので、つまみ食いしたり、ミニブリオッシュとして、お楽しみください!
シロップ
- 鍋に水、グラニュー糖/砂糖、レモンの皮、バニラオイルを入れて、沸騰させる
- 沸騰したあとは火からおろし、ラム酒を加える
- シロップにサヴァランをまず3分浸す
- 裏返して更に2分浸す
- 水気を軽く切り、ケーキクーラーに戻す
- 全てのサヴァランを浸したら、穴の部分に大さじ1程のシロップを入れる
- この状態で一晩冷蔵庫に保管
仕上げ
- 鍋にアプリコットジャム、水を加えて、沸騰させる
- 沸騰したらこす
この工程はちょっとひと手間ですが、こうすることでジャムが固まりやすく、こしやすくなり、口当たりもよくなります! - 刷毛でサヴァラン全体にジャムを塗る
- デコレーション用のホイップを作る
生クリームと粉砂糖をボウルに入れて、ハンドミキサーで泡立てる
ドイツの生クリームは脂肪分が低く泡立ちにくいので、Sahnesteif(ザーネシュタイフ)というものを加え、泡立ちやすくします。
ドイツ在住の方は、よろしければご参考ください。
- 直径11㎜の丸い口金を付けた絞り出し袋に、ホイップを入れて、サヴァランに絞り出す
星型など、ご自宅にあるお好みの口金で、盛り付けてください! - フルーツやミントで盛り付ける
今回はブルーベリーなどを使用してみました!
完成
サヴァランのご紹介でした!二日間かけて作ったり、生地がこねにくかったりと、手間と時間がかかりますが、ぜひご興味ある方はお試ししてみてください!
個人的にはエスプレッソやブラックコーヒーといった、甘くない飲み物と一緒に召し上がるのをオススメします。
またラム酒も苦手な方は控えるようにしても、勿論OKです。お好みで変えてみてください!
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